歴史の危機ー歴史終焉論を超えてー  やすいゆたか著
THE CRISIS OF HISTORY

この著作は1995年8月31日三一書房から刊行されたものを改訂したものです。

採録に寄せて

 
目次

プロローグ 近代的歴史観を超えて
西暦二千年代を目前にして
歴史の進歩への問い
「近代」の擁護について
疎外と物化の問題
危機意識と歴史的自覚
歴史法則の呪縛からの解放

 

〔前編〕歴史はクライマックスヘ
ーフランシス・フクヤマ『歴史の終わり』についてー


序章 フクヤマ『歴史の終わり』の登場


リベラル・デモクラシーの勝利
長いレインジで捉えよ!
歴史はクライマックスヘ
「対等願望」と「優越願望」

第一章 歴史の進歩ー歴史はリベラル・.デモクラシーを目指すか

第1節 歴史は循環する
第2節 ローマにおける「歴史の終わり」
第3節 王権神授説と社会契約説

第4節 ホッブズと民主主義
第5節 ハリントンの進歩史観
第6節 リベラル・デモクラシーへ
第7節 「法の支配」の原理の普及
第8節 信教の自由
第9節 経済活動の自由

第10節 精神及び行動の自由
第11節 参政権の拡大
第12節 選挙区制度と民主主義
第13節 グローバル・デモクラシーへ

14節 付録「グローバル・デモクラシー宣言」

第二章 コジェーブのへーゲル解釈と『歴史の終わり』

第1節 へーゲルの「歴史の終わり」発言
第2節 コジェーブのへーゲル解釈
第3節 へーゲルの「自由」
第4節 へーゲルは「民主主義者」か?
第5節 何故、歴史が終わるのか?
第6節 歴史の終末、人間の死

第7節 アメリカと共産主義
第8節 哲学と言説の消減

第9節日本的スノビズム

第三章 はたして歴史は終わるのか?

第1節 歴史はいかに始まったか
第2節 歴史の出発点は交換である
第3節 交換の論理と人間の生成
第4節 リヴァイアサンの意義
第5節 ブルジョワの道徳性
第6節 資本の論理と気概
第7節 疎外と気概の喪失
第8節 疎外の克服と気概
第9節 ラースト・マンと優越願望

第10節 それでも歴史は進む
 

 


〔後編〕二千年代に向けて

ヤスパースの歴史哲学ー「歴史の起源と目標」についてー

第一章 冷戦終焉
第二章 枢軸時代
第三章 世界史の図式
第四章 先史時代
第五章 文明の発祥
第六章 枢軸時代と世界史
第七章 近代科学とその限界
第八章 近代技術と労働
第九章 現代世界の直面する状況
第十章 未来の問題ー自由についてー
第十一章 未来の問題ー社会主義についてー
第十二章 未来の問題ー世界帝国か世界秩序かー
第十三章 未来の問題ー信仰ー
第十四章 歴史の意味
第十五章 歴史の克服
第十六章 ヤスパース歴史哲学の意義

エピローグ 歴史哲学と人間論の時代

歴史が意識に浮上するとき
歴史的事件と民族・人類の自覚
歴史上の人物との一体感
歴史法則の落とし穴
人類統合の展望
歴史哲学から人間論へ

あとがき

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