本居宣長の主情主義的人間観

「もののあはれ」と「私有自樂」

やすいゆたか著

         
                
 はじめに

    第一節 建前と本音
    
一、建前としての『孝経』
二、本音としての『父母恩重経』

第二節 儒学論争ー理知と情欲をめぐってー     
 
 一、「居敬窮理」と「格物致知」
二、「心即理」と「致知格物」 
三、「愛」と「誠」、儒教の心情化

第三節 文学的価値の自立 
一、たをやめぶり
二、儒・仏的価値と「もののあはれ」
三、歌わずにはいられない
四、歌・物語のよき人
五、主情主義の立場

第四節、「好・信・樂」と「私有自樂」
    一、「好・信・樂」の構え
二、若き宣長の包括的精神
三、思想の感覚的消費
四、「私有自樂」と「浴沂詠歸」
       五、孔子は政治より歌をとったか?
第五節、物の哀れを知る心
    一、仏教的無常観と「物の哀れ」
二、「人の心」と「物の心」
 三、情感による対象との一体化
  四、理知による対象との一体化 
五、エロス的選別メカニズム

第六節、宣長の反動的臣道論

一、宣長の仕官
 
二、孟子の暴君放伐論批判
三、君君たらずとも臣臣たり
四、宣長の不可知論

第七節、直毘靈と禍津日神

一、惟神の道
二、顯事と幽事
三、直毘靈と禍津日神
むすびにかえて

 
  

 

 

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この論稿は1992〜3年に『月刊状況と主体』(谷沢書房刊)に連載された『新しい人間観の構想』の中のひとつです。